長野市の水道局は、気温が-4℃を下回るときは水道管の凍結などのトラブルが頻発すると案内している。福岡市も、最低気温が-4℃以下と予報される日に低温注意報が出るとして、屋外にむき出しの配管、日陰で風が当たる配管、北側の配管に注意を呼びかけている。ただ、天気予報の最低気温は観測地点の値で、家の裏の配管がどこまで冷えるかは分からない。SwitchBot 防水温湿度計を配管のそばに掛けておけば、その場所の気温をスマホで確かめられる。
カードのリンク先では、IP65の防水防塵構造と-20〜60℃の動作温度を確かめられる。公式ストアの価格は1,980円(2026年10月22日確認)。雨のかかる軒下にも掛けられ、温度、湿度、露点温度など5項目を条件にアラートを設定できる。
予報より配管のそばの気温を見る

水道管が凍るかどうかは、配管の周りの空気がどこまで冷えるかで変わる。福岡市が凍りやすい場所として挙げる三つの条件、屋外に露出している、日陰で風が強い、北側にあるは、どれも同じ家の中で気温に差が出る理由でもある。南側の庭先がそれほど冷えない夜でも、日の当たらない北側の給湯器まわりでは、もっと低い温度になっていることがある。
米国の大学の公開教材を見ると、目安の置き方に違いがある。テキサスA&M大学のエクステンションは、屋外の気温が華氏20度(約-7℃)以下になると配管が凍って破裂するおそれがあるとしている。日本の水道局の-4℃より3℃ほど低い。この教材は米国南部の住宅を念頭に、断熱の足りない屋根裏や床下を通る配管を主な心配の種に挙げている。日本の戸建てでは、メーターから給湯器へ向かう配管が外壁に沿ってむき出しになっている家が珍しくない。外気に直接さらされる配管なら、米国の目安より高い-4℃で備えるほうが安全側になる。
自治体が示す-4℃は気温の目安で、配管の中の水温ではない。温湿度計を配管のそばに置くと、予報値ではなく配管が実際にさらされている空気の温度を見られるので、目安との比べ方がはっきりする。
北側の配管の近くに掛ける

置く場所は、家で一番凍りやすそうな配管の近くにする。給湯器の下から出ている配管、屋外の散水栓、北側の外壁を這う配管などが候補になる。付属のストラップで、配管と同じくらいの高さの軒下に吊るすと、雨は防水構造で受け止めつつ、配管の周りに近い空気を測れる。
| 場所の条件 | 置くときの考え方 |
|---|---|
| 北側の外壁沿い | 一番冷えやすいので、最初の1台はここに置く |
| 給湯器まわり | 給湯器の下の配管と同じ高さに吊るす |
| 屋外の散水栓 | 地面に近く、放射冷却で冷えやすい |
| 日が当たる壁 | 昼に高く出るため、凍結の見張りには向かない |
注意したいのは電池の扱いだ。SwitchBotの公式ページは、防水温湿度計は-20℃まで測れる一方で、極端な環境では電池寿命が縮み、精度も多少落ちると説明している。電池は一般的に5〜45℃の周囲温度での使用を勧めているので、寒冷地で真冬に何週間も外に出しっぱなしにする使い方は向かない。0℃前後から-10℃程度まで下がる地域で、寒波の夜を見張る使い方が合っている。
屋外に出す前に室内で1日動かしておくと、アプリでの表示や通知が正しく届くかを確かめられる。外に出した後に通知が来ないと、寒い夜に原因を探す羽目になる。
0℃で通知を受け、寝る前に手を打つ

防水温湿度計はBluetoothで通信するため、スマホが近くにないときにアラートを受けるにはSwitchBotのハブが要る。手持ちのハブがなければ、SwitchBot ハブミニ(Matter対応)を組み合わせる。
公式ストアの価格は5,980円(2026年10月22日確認)。ハブと組み合わせると、温湿度のデータはクラウドに2年分保存でき、本体だけでも68日分を記録する。
通知のしきい値は、-4℃ちょうどではなく0℃前後に置くのがよい。-4℃に下がるのは明け方が多く、そこで通知が届いても眠っているからだ。夜のうちに0℃を割った時点で知らせを受ければ、寝る前に次のどれかを選べる。
- 蛇口から細く水を出しておく。 長野市が凍結予防の方法の一つとして挙げている。水が流れ続けていると、配管の中の水が凍りにくい。
- 水抜きをする。 寒冷地の家で不凍栓(水抜き栓)があるなら、栓を閉めて蛇口を開き、配管の水を抜く。
- 流し台や洗面台の下の扉を開ける。 米国のエクステンションが勧める方法で、室内の暖かい空気を、外壁側を通る配管に回す。日本の自治体の案内ではあまり見かけないが、台所が北側にある家では試す価値がある。
凍結防止ヒーターを巻いてある家でも、通知は役に立つ。長野市は、電源部分が壊れていたり、ブレーカーを落としていたりするとヒーターは効かないと注意している。ヒーターがあるのに配管のそばが-4℃を下回っている夜が記録に残れば、ヒーターの通電や保温材の傷みを確かめるきっかけになる。
水が出なくなったときは、凍った部分にタオルを巻き、30〜40℃くらいのぬるま湯をゆっくりかけて溶かす。熱湯を急にかけると、管が破裂することがある。米国の教材も、トーチや灯油ストーブなど火を使う器具で温めないよう警告している。
解けた後の漏水を流し台の下で見張る

凍結の被害が見えるのは、凍っているときより解けた後だ。凍った水は体積が増えるので、配管や継ぎ目が割れていても、氷が詰まっている間は水が漏れない。気温が上がって氷が解けたとたんに漏れ始め、壁の中や床下で広がることがある。テキサスA&M大学の教材も、解かす前に家の元栓の場所を確かめ、漏れていたらすぐ閉めるよう書いている。
屋外の漏水は目で見つけやすいが、外壁側を通って家の中に入る配管の漏れは気づきにくい。台所の流し台や洗面台の下、洗濯機の給水栓の近くに、SwitchBot 水漏れセンサーを置いておくとよい。
公式ストアの価格は2,480円(2026年10月22日確認)。水漏れセンサーはWi-Fiに直接つながるので、ハブがなくても外出先で通知を受け取れる。水を検知すると最大100dBの警報音を鳴らし、登録した家族にアプリとメールで知らせる。
ただし、動作温度は0〜40℃で、防水温湿度計のように屋外で寒波にさらす機器ではない。屋外の配管は温湿度計で冷え込みを見張り、室内の配管は水漏れセンサーで漏れを見張ると、役割を分けて使う。
通知が届いても、元栓(メーターボックス内の止水栓)の場所が分からなければ漏水は止まらない。福岡市と長野市は、破裂したときはまず止水栓を閉め、破裂した箇所に布やテープを巻くよう案内している。修理は指定給水装置工事事業者に依頼する。寒くなる前に、メーターボックスの位置と止水栓の回し方を家族で確かめておきたい。
置いても意味が薄い家

冬でも氷点下になる日がほとんどない地域や、配管がすべて屋内の暖かい場所を通っているマンションでは、温湿度計を外に常設する意味は薄い。強い寒波の予報が出た数日だけ、北側に吊るして様子を見れば十分だ。
反対に、寒冷地で毎晩のように-10℃を下回る家では、温湿度計の通知より、水抜きを毎晩の習慣にするほうが確実だ。電池の負担も大きいので、測るのは冬の初めの数週間にとどめ、その家の配管がどこまで冷えるかを知る用途に絞るとよい。
温湿度計が一番役に立つのは、その中間の地域だ。年に何度か寒波で-4℃前後まで下がり、そのたびに「今夜は水を出しておくべきか」と迷う家なら、配管のそばの数字がその判断を引き受けてくれる。脱衣所の寒さを同じ温湿度計で測る方法は、ヒートショック対策で脱衣所と居間の温度差を見る記事で扱っている。





