朝、玄関を出る直前にエアコンを切り、廊下の照明を消す。
その操作が声ひとつで済む家でも、アプリを開くとSwitchBotとTapoが別々に並んでいることがあります。
センサーはSwitchBot、赤外線リモコンはTapo、照明は別のメーカーというように、買った順番で家の中の仕組みは分かれていきます。
ここで気になるのが、「SwitchBotとTapoは連携できるのか」という問いです。
先に答えを言うと、共通の操作先へ出すことはできます。
ただし、SwitchBotアプリとTapoアプリがひとつに合体するわけではありません。
この記事では、2つのアプリを直接つなぐ方法ではなく、Google Homeなどの共通アプリやMatterを使って同じ家で運用する考え方を整理します。
最後に、SwitchBot Hub 3やTP-Link Tapo H110C スマートリモコン&ハブを買う条件と、買わない条件まで決めます。
まず結論:2つのアプリを1つにする話ではない

SwitchBotとTapoは、直接アプリ連携するより、共通の操作先で同居させると考えるのが安全です。
今回確認したSwitchBotとTP-Linkの公式資料には、SwitchBotアプリ内へTapo機器を追加する手順や、Tapoアプリ内へSwitchBot機器を追加する手順は見当たりませんでした。
そのため、「どちらかのアプリが、もう一方のブランドを丸ごと管理する」とは考えないほうがよいでしょう。
現実的な選択肢は3つあります。
| 方法 | 何が起きるか | 向いている家 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 各アプリを別々に使う | SwitchBotはSwitchBotアプリ、TapoはTapoアプリで管理する | 連携より個別の機能を優先する家 | 操作先は2つのまま |
| 共通アプリへアカウントを追加する | 両ブランドをGoogle Homeなどから呼び出す | 音声操作と部屋ごとの一覧をまとめたい家 | アプリ固有の設定は残る |
| Matterで追加する | 対応ハブやブリッジを経由してMatter対応の操作先に出す | 対応機器をメーカー横断で扱いたい家 | 機器の種類と機能ごとに対応範囲が違う |
SwitchBotの公式サポートは、Google HomeアプリからSwitchBotアカウントをリンクする方法を案内しています。
TP-LinkもTapo H110Cについて、Tapoアプリに追加した赤外線家電やTapoセンサーをMatterエコシステムへ統合できると説明しています。
これは「ブランド同士が直結する」という意味ではありません。
それぞれが自分の機器を共通の操作先へ公開し、その操作先が同じ部屋に並べる構図です。
SwitchBot側の機器を共通アプリへ出したいなら、まずHub 3の商品ページで日本向けの対応範囲とセット内容を確かめてください。
この記事の商品リンクにはアフィリエイト広告を含みます。表示価格、在庫、セット内容は変わるため、購入時はリンク先の表示を確認してください。
Hub 3とTapo H110Cは、同じ「ハブ」でも担当が違う

ハブという言葉だけを見ると、どちらか1台を買えば家中の機器をつなげそうに見えます。
実際には、ハブには「自社機器を集める役割」と「別の操作先へ橋をかける役割」があります。
SwitchBotのMatter Bridgeは、Bluetoothや独自プロトコルを使うSwitchBot機器の通信をMatter形式へ変換します。
一方、Tapo H110Cは、Tapoアプリに追加した赤外線リモコン対応家電やTapoセンサーをMatterエコシステムへ統合する側の機器です。
両社の公式説明を、家での意味に置き換えると次のようになります。
| 見る項目 | SwitchBot Hub 3 | TP-Link Tapo H110C スマートリモコン&ハブ |
|---|---|---|
| 得意な仕事 | SwitchBot機器と赤外線家電をまとめ、対応機器をMatterへ出す | Tapo側の赤外線家電やセンサーをTapoアプリからMatterへ出す |
| 無線 | 2.4GHz Wi-Fi、Bluetooth Low Energy | 2.4GHz Wi-Fi、セットアップ時のBluetooth |
| 本体サイズ | 126×94×38mm | 79×79×32mm |
| 電源 | 5V 2Aアダプターが同梱される構成 | 5V 2A。電源アダプターは付属しない |
| 共通の操作先 | Google Home、Apple Home、Alexa、SmartThingsなど | Apple Home、Google Home、Alexa、SmartThingsなど |
Hub 3を買ったからといって、Tapoアプリにある機器がSwitchBotアプリの中へ移るわけではありません。
Tapo H110Cを買ったからといって、SwitchBotのBluetooth機器をTapoアプリがそのまま管理できるわけでもありません。
2台のハブは「どちらが家の司令塔か」ではなく、「どちら側の機器を橋渡しするか」で選びます。
Tapo H110Cの寸法は小さく、棚の隅へ置きやすいサイズです。
ただし、商品ページには5V 2A対応のUSB Type-A電源アダプターが付属しないと明記されています。
スマートフォンに付属していた古い1Aアダプターでは条件を満たさない場合があるため、ハブだけをカートへ入れて終わりにしないでください。
共通操作先へ追加する順番:先に各アプリ、最後に共通アプリ

いきなりGoogle Homeなどへ追加すると、どの機器がどのハブを経由しているのか分からなくなります。
最初はブランドごとのアプリで動作を完成させ、最後に共通操作先へ出す順番が分かりやすいです。
1. SwitchBot側を単独で完成させる
SwitchBotアプリへHub 3と手元のSwitchBot機器を登録します。
機器がアプリから操作でき、オンライン状態になっていることを確認します。
Matter Bridge経由で追加できる機器は、SwitchBotの公式対応表で種類と対応機能を確認します。
同じ製品名でも、Matterへ出したときに電源のオンオフだけになることがあります。
センサーの測定値、ロックの状態、シーンの呼び出しなどを、すべて共通アプリへ持ち出せるとは限りません。
2. Tapo側を単独で完成させる
TapoアプリへH110Cと赤外線家電、またはTapo側のセンサーを登録します。
赤外線家電は、Tapoアプリ内でリモコンのボタンテストまで終わらせてください。
この段階で動かない家電をMatterへ追加しても、原因の切り分けが難しくなります。
H110Cは2.4GHz Wi-Fiに対応し、Bluetoothはセットアップ時に使う仕様です。
TP-LinkのMatter FAQでも、設定時はスマートフォンとハブが同じWi-Fiにつながっているか、スマートフォンのBluetoothが有効かを確認するよう案内しています。
3. 共通操作先を1つだけ選ぶ
Google Home、Apple Home、Alexa、SmartThingsのうち、家族が普段使う操作先を1つ決めます。
同じ機器をアカウント連携とMatter追加の両方で登録すると、同じ名前の機器が2つ表示されることがあります。
最初の一台は、SwitchBot側かTapo側のどちらかだけを追加して、部屋名と操作を確認します。
4. 1台ずつ基本操作を試す
まず電源のオンオフ、照明の明るさ、温度の表示など、失敗しても生活に影響が小さい操作から試します。
玄関の鍵、見守りカメラ、暖房の自動運転のように、状態の取り違えが困る機器は、共通アプリだけに任せないほうがよいでしょう。
最後に「帰宅したら照明をつける」「外出したら家電を消す」のようなルーティンを1つだけ作ります。
動けば便利ですが、動かないときに直す場所が3つに増えます。
5. 反応しない機能は、ハブの故障と決めつけない
Matterでは、機器そのもの、ブリッジ、共通アプリ、ホームゲートウェイのどこで対応が止まっているかを切り分ける必要があります。
SwitchBotの海外公式ページも、Matterを使うには第三者プラットフォーム側のホームゲートウェイが必要だと案内しています。
Tapoの公式FAQも、Matter対応機器の設定にはMatter対応ハブ、またはコントローラーが必要と説明しています。
「ハブを買ったのに追加できない」ときは、共通操作先のコントローラーがない、別のWi-Fiにつながっている、対応機能が違う、という順に確認します。
できることと、できないこと。自動化をどこへ置くか

2つのブランドを同じ部屋に表示できても、すべての自動化を同じ場所で作れるとは限りません。
メーカーのアプリは、自社機器の細かな状態や独自シーンを持っています。
共通アプリは、メーカーをまたいで呼び出しやすくする代わりに、細かな設定を省くことがあります。
| やりたいこと | 判断 |
|---|---|
| SwitchBotとTapoの機器を1つの画面で見る | 対応する機器を共通アプリへ追加できれば候補になる |
| 両方の機器を声で操作する | 共通アプリと音声サービスが対応するデバイスタイプなら候補になる |
| SwitchBotセンサーをきっかけにTapo機器を動かす | 共通アプリ側のトリガーとアクション対応を確認してから試す |
| TapoアプリでSwitchBotのシーンを作る | その前提で買わない。各社公式の機器追加範囲を確認する |
| ロック、カメラ、センサーの細かな状態を完全に再現する | 共通アプリだけに寄せず、メーカーアプリを残す |
| インターネットが切れても全自動化を続ける | 機器、ハブ、共通操作先ごとのローカル対応を個別に確認する |
たとえば、夜に玄関を開けたら廊下の照明をつけるルーティンを考えます。
センサーの開閉状態が共通アプリへ出て、照明のオンオフも同じ操作先から呼び出せるなら、設定候補になります。
しかし、片方が「センサーの値は見えるが、自動化のトリガーには使えない」状態なら、画面に並んでいてもルーティンは完成しません。
共通アプリは、機器を同じ棚へ置く場所であって、各メーカーの機能を完全に複製する場所ではありません。
SwitchBotのMatter対応表には、同じブリッジを使っても機器ごとに公開される機能が異なることが示されています。
Tapo H110Cも、Tapoアプリへ追加した赤外線家電やセンサーをMatterへ出せると説明していますが、そこから先の機能は操作先側の対応に左右されます。
全自動化を目指す前に、必要な動作を一行に分けてください。
「玄関が開く」「照明がつく」「帰宅中だけ動く」の3つが必要なら、その3つを個別に確認します。
一つでも共通アプリの対応外なら、メーカーアプリの自動化を残すほうが安定します。
買う条件、見送る条件、最後に確認する一点

ハブを買うかどうかは、2ブランドを使っているかではなく、どの機器を共通操作先へ出したいかで決めます。
| 選択 | 買う条件 | 見送る条件 |
|---|---|---|
| SwitchBot Hub 3 | SwitchBotのBluetooth機器や赤外線家電をMatter経由で共通操作先へ出したい | SwitchBot機器がすでに共通操作先へ直接追加できる |
| TP-Link Tapo H110C スマートリモコン&ハブ | Tapo側の赤外線家電やセンサーをTapoアプリからMatterへ出したい | Tapo機器をTapoアプリだけで使い、共通操作先を増やさない |
| どちらも買わない | 音声操作だけで足りる、または今あるハブで対応できる | 直接アプリ連携を期待して、役割を決めないまま買う |
SwitchBot Hub 3を選ぶ場合は、SwitchBot機器のうち何台をMatterへ出したいかを先に書き出します。
一台だけなら、すでに持っているハブや機器側のMatter対応で足りる可能性があります。
複数のBluetooth機器と赤外線家電をSwitchBot側でまとめ、共通操作先へ出したい家では、Hub 3を検討しやすくなります。
Tapo H110Cを選ぶ場合は、Tapoアプリへ登録したい赤外線家電があるか、Tapo側のセンサーを共通操作先へ出したいかを確認します。
リンク先では、H110C本体の型番と、5V 2A対応USB Type-A電源アダプターが別途必要な点を確認してください。
Tapo H110Cを見送る理由は、ハブが足りないからではなく、Tapo側の機器を共通操作先へ出す必要がないことです。
SwitchBot Hub 3も同じです。
いま使っている機器を一度書き出し、共通アプリへ出したい機器に印をつけてください。
印が一つもなければ、連携のためだけにハブを増やす必要はありません。
よくある質問
片方のハブだけで相手側の機器をMatter化できますか?
SwitchBotのMatter Bridgeは、SwitchBotのBluetooth機器や独自プロトコル機器を第三者プラットフォームへつなぐためのものです。
SwitchBot Internationalの公式FAQも、SwitchBotのハブを通じて他社スマートホーム製品をMatter対応にするものではないと説明しています。
Tapo機器を共通操作先へ出したい場合は、Tapo側の対応方法を確認してください。
Tapo H110CだけでSwitchBot機器をTapoアプリから操作できますか?
Tapo H110Cの公式説明は、Tapoアプリへ追加した赤外線家電やTapoセンサーをMatterへ統合する内容です。
SwitchBot機器をTapoアプリへ取り込むハブとして買うものではありません。
SwitchBot機器は、SwitchBotアプリで動かしたうえで、対応する共通操作先へ追加する考え方になります。
Matterなら、どんな機器でも同じように動きますか?
Matterは共通の通信規格ですが、公開されるデバイスタイプや機能は製品ごとに異なります。
電源のオンオフは見えても、独自のシーン、細かなセンサー値、映像、鍵の状態が同じように扱えるとは限りません。
買う前に、共通操作先で実行したい動作を一つに絞り、公式の対応表で確認してください。
家の操作が安定したあとに必要なら、メーカーアプリへ戻って細かな自動化を残します。
外出前に二つのアプリを順番に開いていた家でも、共通操作先から呼び出せる機器が増えれば、手の動きは減ります。
ただ、アプリが一つにならなくても困らないことがあります。
家族が毎日使う照明とエアコンだけを共通操作先へ出し、ロックやセンサーの細かな設定は元のアプリに残す。
そのくらいの分け方が、設定を増やしすぎず、あとで原因を追いやすい落としどころです。






