家電

SwitchBot Hub 3完全ガイド2026

28分で読めますクラハック編集部
SwitchBot Hub 3のカラーディスプレイと回転ダイヤルを操作するイメージ

リモコンが5本ある家に住んでいる。エアコン、テレビ、シーリングライト、扇風機、空気清浄機。どれがどのリモコンだったか分からなくなるし、ソファの隙間に落ちて行方不明になる。「スマホで全部操作できたら」という夢は、SwitchBot Hub 2の時点でほぼ実現していた。

ではHub 3は何のために存在するのか。結論から言えば、Hub 2が「見えない裏方」だったのに対し、Hub 3は「見せるデバイス」として進化した。2.4インチのカラー液晶、回転ダイヤル、物理ボタン群。スマホを手に取らなくても、デバイス本体のダイヤルをひと回しするだけでエアコンの温度を変えられる。Matterの子デバイス上限も8台から30台に拡大され、Apple Home・Google Home・Amazon Alexaとの統合力が格段に上がった。

英語圏のレビュー(Trusted Reviews、The Gadgeteer、How-To Geek、SmartHomeScene)では「Hub 2の正統進化」「SwitchBotエコシステムの中核」と評される一方、「野心的すぎて焦点がぼやける」という指摘もある。この記事ではHub 3の全機能を正直に整理し、Hub 2から乗り換える価値があるのかを判断する材料を提供する。Hub 2の詳細レビューも併せて読むと、両モデルの違いがより鮮明になる。

SwitchBot Hub 3とは何か ― スマートリモコンを超えた存在

SwitchBot Hub 3 本体

SwitchBot Hub 3は、赤外線リモコン統合、SwitchBotデバイスのBluetoothゲートウェイ、Matterブリッジ、温湿度センサー、照度センサー、人感センサー、そしてカラーディスプレイ付きコントローラーを1台に集約した多機能ハブだ。

ひとことで言えば「家電のリモコンを全部1台にまとめて、さらに自動化もできるデバイス」だが、Hub 3はそれだけにとどまらない。SwitchBotの全製品(ロック、カーテン、プラグ、温湿度計、カメラ等)をインターネット経由で操作するためのゲートウェイでもあり、Apple HomeやGoogle Homeとの橋渡しをするMatterブリッジでもある。

スペック一覧

項目 仕様
ディスプレイ 2.4インチ IPS液晶(240×320px、カラー)
物理操作 ダイヤル1個、十字キー4方向、決定ボタン、ホーム/戻る/ON/OFFボタン
赤外線到達距離 最大30m
赤外線学習 対応(カスタムリモコン学習可)
温湿度センサー 内蔵(精度±0.2℃、±2%RH)
照度センサー 内蔵
人感センサー 内蔵
Wi-Fi 802.11 b/g/n(2.4GHz)
Bluetooth 5.0
Matter対応 ブリッジ(最大30デバイス)
電源 USB-C(5V/2A)
サイズ 126×94×38mm
重量 約200g
動作温度 -20℃〜65℃
価格 16,980円(税込)
Hub 3の赤外線は「全方位」照射

Hub 2の赤外線は前面に集中していたため、設置位置と向きに気を配る必要があった。Hub 3は本体上部にIR LEDを配置し、360度に近い照射角を実現。リビングの中央に置けば、前方のテレビにも後方のエアコンにも赤外線が届く。到達距離30mは一般的な日本の住宅なら部屋全体をカバーできる。

Hub 3 vs Hub 2 ― 7つの決定的な違い

Hub 3とHub 2の比較

Hub 2(9,980円)からHub 3(16,980円)への価格アップは7,000円。この差額に見合う進化があるのか、7項目で比較する。

比較項目 Hub 2 Hub 3
ディスプレイ セグメントLED(温湿度のみ) 2.4インチ カラーIPS液晶
操作方式 タッチボタン2個 ダイヤル+物理ボタン群
Matter子デバイス上限 8台 30台
サードパーティMatter機器制御 非対応 対応(Hue、IKEA等)
センサー 温湿度 温湿度+照度+人感
赤外線到達距離 最大15m 最大30m
価格 9,980円 16,980円

違い1: カラーディスプレイ

Hub 2のセグメントLEDは温度と湿度の数字を表示するだけだった。Hub 3の2.4インチIPS液晶は、ロックの施錠状態、エアコンの設定温度、カーテンの開閉状態、天気予報までフルカラーで表示する。画面を見るだけで家のスマートデバイスの状態が一目で分かる。

違い2: ダイヤル操作

Hub 3最大の特徴がこの回転ダイヤルだ。エアコンの温度調整をダイヤルで直感的に操作できる。スマホを取り出してアプリを開いてスライダーを動かす――という手順が、ダイヤルをひと回しで完了する。Trusted Reviewsは「ダイヤル操作は予想以上に気持ちいい。家電を回して家電を操作する感覚が新鮮」と評価している。

違い3: Matterデバイス30台対応

Hub 2のMatter対応は8台が上限だった。SwitchBotのロック、カーテン、プラグ、温湿度計を各2台ずつ登録するともう上限に達してしまう。Hub 3は30台まで拡大。家中のSwitchBotデバイスをApple HomeやGoogle Homeに統合しても余裕がある。

違い4: サードパーティMatter機器の制御

Hub 2はSwitchBot製品のMatterブリッジ機能のみだった。Hub 3はPhilips HueやIKEAのMatter対応デバイスもSwitchBotアプリから制御できる。異なるメーカーのスマートホーム製品を、SwitchBotアプリひとつで統合管理する「ワンアプリ」体験を実現する。Matter対応の全体像を参照。

違い5: 3種のセンサー内蔵

Hub 2の温湿度センサーに加えて、Hub 3は照度センサーと人感センサーを内蔵する。「部屋が暗くなったら照明をON」「人がいなくなったらエアコンをOFF」といった自動化が、追加のセンサーデバイスなしで可能になる。SwitchBot開閉/人感センサーを別途購入する必要がなくなる場面がある。

違い6: 赤外線2倍の到達距離

Hub 2の赤外線到達距離は最大15m。日本の一般的なリビング(10〜15畳)なら十分だが、壁の反対側にあるエアコンに信号が届かないケースがあった。Hub 3は30mに拡大。LDK一体型の広い空間でも、ハブ1台で全家電をカバーできる。

違い7: 価格差7,000円

Hub 2(9,980円)に対してHub 3(16,980円)は7,000円高い。カラーディスプレイ、ダイヤル、追加センサー2種、Matter枠22台増加、赤外線距離2倍――この差額に見合うかどうかは、使い方次第だ。後述の「どちらを買うべきか」で判断基準を提示する。

SwitchBot Hub 3
SwitchBot Hub 3
16,980円(税込・変動あり)

赤外線リモコン統合 ― リモコン5本を1台に集約する

リモコンの統合イメージ

SwitchBot Hub 3の基本機能は、赤外線(IR)リモコンの統合だ。エアコン、テレビ、シーリングライト、扇風機、空気清浄機、DVDプレーヤー――赤外線リモコンで操作する家電なら、ほぼすべてをHub 3に登録できる。

登録方法は3つ

赤外線家電の登録方法は、自動学習、手動学習、カスタム学習の3つ。

自動学習: SwitchBotアプリで「家電を追加」→「エアコン」等のカテゴリを選択すると、主要メーカーのリモコンデータベースから自動でマッチングする。ダイキン、三菱電機、パナソニック、日立、シャープ、東芝、富士通ゼネラルの日本主要7メーカーは網羅されている。

手動学習: 自動マッチングで見つからない場合、純正リモコンのボタンを1つずつHub 3に向けて押し、信号を学習させる。マイナーメーカーの家電やリモコンが変更されたモデルに対応可能。

カスタム学習: 特定のボタンだけを個別に登録する方法。自動マッチングでほとんどのボタンは動くが、「送風モード」だけ効かない――といったケースで、その1ボタンだけをカスタム登録する。

日本の家電との相性

SmartHomeSceneのレビューでは「SwitchBotのIRデータベースは主要メーカーの網羅率が高い」と評価されている。筆者の経験では、日本メーカーのエアコン・テレビは自動学習でほぼ100%対応する。問題が起きるのは10年以上前の古い家電や、海外メーカーの扇風機など。それでも手動学習で対処可能なので、「登録できない家電」はほぼ存在しない。

テレビのHDMI切替は赤外線非対応の場合がある

最近のテレビはHDMI-CECで入力切替をする機種が増えており、赤外線リモコンの「入力切替」ボタンが省略されているケースがある。その場合、Hub 3から入力切替を操作できない。Fire TV StickやApple TVの操作はHub 3ではなく、各デバイスのリモコンまたはスマホアプリで行う必要がある。

ダイヤル操作のUX ― スマホなしでエアコンを調整する

ダイヤル操作のクローズアップ

Hub 3のダイヤルは「スマホを開かずに家電を操作する」体験を提供する。直感的に理解できる操作体系だ。

ダイヤルを時計回りに回すとエアコンの設定温度が上がり、反時計回りで下がる。中央の決定ボタンを押すとモード切替。十字キーでメニュー移動。ホームボタンでトップ画面に戻る。

この操作体系が特に価値を発揮するのは、夜中に目が覚めて「暑い」「寒い」と感じた瞬間だ。スマホを手に取って画面ロックを解除してアプリを開いて温度スライダーを動かす――という一連の操作は、眠気で朦朧とした状態では面倒すぎる。Hub 3なら枕元に置いてダイヤルを回すだけ。暗闘の中でも手触りで操作できる。

The Gadgeteerのレビューでは「Hub 3のダイヤル操作は、スマートホームに物理的な操作感を取り戻す。すべてがアプリ依存の現状に対する、SwitchBotの回答だ」と高評価。

画面のカスタマイズ

ホーム画面にはショートカットアイコンを4つまで配置できる。よく使う家電(エアコン、テレビ等)をショートカットに登録しておくと、ダイヤルで選んで即操作。アプリのウィジェット設定画面から、表示するデバイスと順序をカスタマイズ可能。

画面の表示モードは「時計」「温湿度」「デバイス状態」の3種類から選べる。通常は時計表示にしておき、ダイヤルを触ると操作画面に切り替わる設計。卓上時計としても使える洗練されたUIだ。

Matter対応 ― Apple HomeとGoogle Homeを統合する

Matter連携のイメージ

Hub 3のMatter対応は、SwitchBotエコシステムの外の世界とつながるための機能だ。Apple Home(HomeKit)、Google Home、Amazon Alexa、Samsung SmartThingsにSwitchBotデバイスを統合できる。

Matterブリッジとしての役割

SwitchBotの製品(ロック、カーテン、プラグ、温湿度計等)はBluetooth通信を使う。Bluetooth単体ではApple HomeやGoogle Homeには接続できない。Hub 3がMatterブリッジとして間に入り、BluetoothデバイスをMatterプロトコルに変換してWi-Fi経由でApple Home等に公開する。

SwitchBot公式ヘルプによると、Hub 3経由でMatter公開可能なデバイスは以下の通り。

  • SwitchBot ロック / ロック Pro / ロック Ultra
  • SwitchBot カーテン3
  • SwitchBot プラグミニ

この3カテゴリを合計で最大30台まで、Apple Home・Google Home・Amazon Alexaのいずれかに公開できる。MatterプロトコルとApple Home対応の全体像を詳しく解説している。

Hub 2との決定的な差: 30台 vs 8台

Hub 2のMatter上限は8台。たとえばロック2台、カーテン4台、プラグ4台を使いたい場合、10台になってHub 2では溢れる。Hub 3なら30台まで余裕があるため、将来デバイスを買い足しても安心。SwitchBot製品を5台以上使う予定がある人は、Hub 3を選ぶ明確な理由になる。

サードパーティMatter機器の制御

Hub 3の新機能として、Philips HueやIKEAのTRADFRIなどのMatter対応サードパーティ製品を、SwitchBotアプリから直接制御できる。別々のアプリを行き来する必要がなくなり、SwitchBotアプリが文字通り「ワンアプリ」になる。ただしMatter Alpha のレビューでは「サードパーティ機器の制御は安定しているが、すべてのMatter機器に対応しているわけではない」と注意喚起している。

SwitchBot Hub 2(第2世代)
SwitchBot Hub 2(第2世代)
9,980円(税込・変動あり)

内蔵センサーを活かした自動化シーン5選

自動化シーンの設定イメージ

Hub 3には温湿度・照度・人感の3種のセンサーが内蔵されている。これらのセンサーデータをトリガーにした自動化シーンが、追加デバイスなしで構築できる。

シーン1: 暗くなったら照明ON

照度センサーが室内の明るさを検知し、設定した閾値を下回ると自動的に照明をONにする。夕方、日が落ちて部屋が暗くなる時間帯は毎日変動する。タイマー設定だと季節によってズレるが、照度センサーなら常にリアルタイムで判断してくれる。スマート照明のおすすめと組み合わせると効果的。

シーン2: 室温28℃以上でエアコン自動ON

温湿度センサーが28℃以上を検知したら、赤外線でエアコンを冷房25℃設定でONにする。真夏の留守中に室温が上がりすぎるのを防ぐ。帰宅前にエアコンが稼働しているので、玄関を開けた瞬間から涼しい。ペットを飼っている家庭では、留守中の室温管理に必須の自動化だ。

シーン3: 湿度65%以上で除湿器ON

梅雨時に湿度が高くなると自動で除湿器のスイッチを入れる。除湿器は赤外線リモコン対応のモデルならHub 3から直接操作。赤外線非対応のモデルはSwitchBotプラグミニを経由して電源ON/OFFで代替する。カビ防止に効果的。

シーン4: 人がいなくなったら全家電OFF

人感センサーが30分間動きを検知しなかった場合、エアコン・照明・テレビを自動OFF。外出時に消し忘れた家電を自動で止める。電気代の節約効果は後述の「節電効果の実測値」で検証している。

センサーの設置位置で精度が変わる

人感センサーの検知範囲はHub 3の正面約120度、最大6m。壁際に設置すると人の動きを検知しにくい場合がある。リビングの中央のテーブルやカウンターに置くのが最適。照度センサーは窓際に置くと直射日光の影響で過敏に反応するため、窓から1m以上離すことを推奨。

シーン5: 帰宅シーン(複合トリガー)

SwitchBotアプリの位置情報(ジオフェンス)と人感センサーを組み合わせた帰宅シーン。自宅から半径200m以内に入ると「帰宅準備」フラグが立ち、玄関の人感センサーが反応した時点で以下を同時実行する。

  • エアコンをON(夏は冷房25℃、冬は暖房22℃)
  • 廊下の照明をON
  • カーテンを開く(日中のみ)

これにより、帰宅した瞬間から快適な室内環境が整っている状態を実現する。

初期設定の手順 ― 開封から稼働まで15分

初期設定のイメージ

Hub 3の初期設定は、Wi-Fi接続とSwitchBotアプリのペアリングが中心。技術的な知識は不要だ。

手順

  1. 開封と電源接続: 付属のUSB-Cケーブルと電源アダプタ(5V/2A以上推奨)をHub 3に接続。画面にロゴが表示されたら起動完了
  2. SwitchBotアプリでペアリング: アプリの「+」ボタンから「Hub 3」を選択。Bluetooth経由で自動検出されるので、画面の指示に従ってWi-Fiのパスワードを入力
  3. 赤外線家電の登録: 「家電を追加」からカテゴリ(エアコン、テレビ等)を選択。自動マッチングが開始する。純正リモコンの信号を読み取る場合は、リモコンをHub 3に向けてボタンを押す
  4. SwitchBotデバイスの紐づけ: 既に使用中のSwitchBot製品(ロック、カーテン、プラグ等)がアプリに登録されていれば、Hub 3が自動的にBluetoothゲートウェイとして動作を開始する
5GHz Wi-Fiは非対応

Hub 3のWi-Fiは2.4GHz専用。5GHz帯には対応していない。デュアルバンドルーターを使っている場合は、2.4GHzのSSIDを選択して接続する。5GHzのSSIDに繋ごうとすると「接続失敗」になるので注意。メッシュWi-Fiの選び方で2.4GHzと5GHzの違いを解説している。

設置場所のベストプラクティス

Hub 3の設置場所は、赤外線の到達範囲と人感センサーの検知範囲の両方を考慮して決める。

リビング中央のローテーブル: エアコン・テレビ・照明の三方向に赤外線が届きやすく、人感センサーもリビング全体をカバーできる。最も推奨される設置場所。

テレビ横のAVラック: テレビとの距離が近いため赤外線信号が確実に届く。ただしエアコンが反対側の壁にある場合、赤外線が届かない可能性がある。Hub 3の30m到達距離なら10畳程度のLDKはカバー可能。

壁掛け: 付属の壁掛けマウントで固定可能。高さ150cm前後に設置すると人感センサーの検知精度が最も高い。

音声アシスタント連携 ― Alexa・Google・Siriで操作する

音声操作のイメージ

Hub 3はAlexa、Google Home、Siri(Apple Home経由)の3大音声アシスタントに対応する。

Alexa連携

SwitchBotスキルを有効にするだけで、Hub 3に登録した赤外線家電を音声で操作可能。「アレクサ、エアコンをつけて」「アレクサ、テレビを消して」「アレクサ、リビングの温度を教えて」が使える。スマートスピーカーの選び方で各機種の比較を解説。

Google Home連携

Google HomeアプリでSwitchBotアカウントを連携させると、「OK Google、エアコンを冷房26度にして」のような細かい温度指定まで音声で操作できる。Googleのルーティン機能と組み合わせて「おはよう」の一言でカーテンを開いてエアコンをONにする複合操作も可能。

Siri(Apple Home)連携

Hub 3のMatterブリッジ機能経由でApple Homeにデバイスを追加し、Siriから操作する。iPhoneのホーム画面に「家の状態」ウィジェットを配置して、ロックの施錠状態やエアコンのON/OFFを一目で確認できる。Apple Watchからの操作にも対応。HomePodをお持ちの方は音声操作の体験が特に良い。

節電効果の実測 ― 月にいくら電気代が下がるか

省エネのイメージ

Hub 3の自動化シーンによる節電効果を、英語圏のレビューと一般的な電気料金から試算する。

エアコンの自動OFF

資源エネルギー庁のデータによれば、エアコンは家庭の電力消費の約30%を占める。「人がいない部屋でエアコンが2時間つけっぱなし」というケースが月に10回あると仮定すると、Hub 3の人感センサーによる自動OFFで月約800〜1,200円の節約が期待できる。年間で約10,000〜14,000円。Hub 3の本体価格16,980円を1年半で回収できる計算だ。

照明の自動OFF

外出時に消し忘れた照明が3時間ついたままになるケースが月5回あると、LED照明(10W)でも月約50円。シーリングライト(40W)なら月約200円。年間では約2,400円。Hub 3の節電効果としては補助的だが、「消し忘れゼロ」という精神的な安心感は大きい。

総合的な節電効果

エアコンと照明の自動管理を合わせて、年間12,000〜16,000円の節電効果が見込める。Hub 3の購入費用は1〜1.5年で回収できるという計算になる。Matter Alphaのレビューでも「Hub 3の初期投資は自動化による節電効果で相殺される」と評価されている。

電気代の計算前提

上記の試算は東京電力エナジーパートナーの従量電灯B(第2段階: 26.48円/kWh)を基準にしている。電力会社やプラン、地域によって単価は異なるため、あくまで目安として参考にしてほしい。スマートプラグで個別機器の消費電力を計測すると、より正確な節電効果を把握できる。

設置場所の決め方 ― リビングのどこに置くか

設置場所のイメージ

Hub 3の性能を最大限に引き出すには、設置場所の選定が重要だ。赤外線家電との位置関係、人感センサーの検知範囲、Wi-Fiルーターとの距離を総合的に考える。

最適な設置場所チェックリスト

エアコンまでの距離が15m以内か(30mが上限だが、障害物なしの条件)。テレビまで遮蔽物がないか(赤外線は壁や大型家具で遮断される)。人感センサーの正面がリビングの主な動線に向いているか。USB-C電源が確保できるか(コンセントまでの距離)。

避けるべき設置場所

直射日光が当たる窓際は、照度センサーが過敏に反応するため避ける。テレビの真上は赤外線がテレビに届きにくい(下向きに照射できないため)。キッチンのコンロ近くは熱と油煙でセンサーが汚れるため非推奨。

Hub 2とHub 3、どちらを買うべきか

Hub 3の機能を活かすシーン

両モデルの違いを理解したうえで、ユーザーのタイプ別に推奨モデルを提示する。

Hub 2を選ぶべき人

  • SwitchBotデバイスが4台以下で、今後も大幅に増やす予定がない
  • Apple HomeやGoogle Homeとの連携を最小限に使うだけ
  • ダイヤル操作やカラー画面に興味がない(スマホアプリで十分)
  • 予算を抑えたい(Hub 2は9,980円、Hub 3との差額7,000円を他のデバイスに回したい)

Hub 3を選ぶべき人

デバイスが多い人、操作の自由度を重視する人に向いている。

  • SwitchBotデバイスを5台以上持っている、または今後増やす予定がある
  • Apple Home / Google Homeにフル統合したい(Matter 30台対応が必要)
  • スマホなしでエアコンの温度調整をしたい(ダイヤル操作)

自動化とサードパーティ統合を重視する人にも適している。

  • 照度・人感センサーの自動化を追加センサーなしで使いたい
  • Philips HueやIKEA等のサードパーティMatter機器も統合したい

筆者の推奨

今からSwitchBotエコシステムを始める人には、Hub 3を推奨する。7,000円の差額は、30台のMatter対応、3種のセンサー、カラー画面+ダイヤルで十分に回収できる。特にMatterの8台制限は、デバイスを買い足すたびに「もう追加できない」ストレスにつながるため、最初から30台枠のHub 3を選ぶのが合理的だ。

一方、Hub 2を既に持っているユーザーが「Hub 3に買い替えるべきか」と問われれば、答えは「Matter枠が足りなくなった時に買い替えればいい」だ。Hub 2の基本機能(赤外線リモコン、Bluetoothゲートウェイ、温湿度センサー)は十分に実用的で、Hub 3に買い替えなくても困らない人が多い。

SwitchBot Hub Mini(Matter対応版)
SwitchBot Hub Mini(Matter対応版)
5,980円(税込・変動あり)

おすすめの組み合わせパターン3選

SwitchBotエコシステムの活用

Hub 3を中心にしたSwitchBotエコシステムの構築パターンを3つ提案する。

パターン1: ワンルーム省エネセット(合計約25,000円)

1人暮らしのワンルームで最小限のスマートホームを構築するセット。

  • Hub 3(16,980円) --- 赤外線リモコン統合+自動化の中枢
  • プラグミニ(1,780円) --- 消費電力の見える化
  • 温湿度計プラス(2,780円) --- 別室の温湿度モニタリング

Hub 3の内蔵センサーでリビングの温湿度はカバーできるため、温湿度計は寝室用。プラグミニは電気代の高い家電(暖房ヒーター等)の消費電力を可視化して節約意識を高める。

パターン2: ファミリー安心セット(合計約55,000円)

子育て世帯で帰宅・外出の自動化とセキュリティを重視するセット。

子どもが指紋で帰宅→Hub 3が検知して照明ON→見守りカメラで親にプッシュ通知。すべてがHub 3を経由して自動連携する。

パターン3: フルスマートホームセット(合計約90,000円)

リビング・寝室・玄関のすべてをスマート化する本格セット。中枢とセキュリティから構築する。

さらにセンサーと周辺デバイスで快適性を強化する。

  • 温湿度計Pro×2台(6,960円) --- 寝室+子供部屋
  • プラグミニ×2台(3,560円) --- 加湿器+扇風機の自動化
  • ボット(4,480円) --- 給湯器の物理ボタン操作

合計9台のSwitchBotデバイスをHub 3のMatter経由でApple Homeに統合。iPhoneのホーム画面から全デバイスを一元管理できる。Hub 2のMatter上限8台ではギリギリだが、Hub 3の30台枠なら余裕を持って拡張可能。スマートホーム入門キットで段階的に買い足す計画も立てやすい。

よくある質問

FAQ

Q1. Hub 2を持っているが、Hub 3と併用できるか

併用可能。2台のHubを別の部屋に設置すれば、赤外線カバー範囲を拡大できる。ただしMatterブリッジ機能は1台のHubにデバイスを集約するのが推奨。2台それぞれにMatter登録すると、Apple Home上でデバイスが重複表示される場合がある。

Q2. Hub 3は常時電源が必要か

USB-C常時給電が必要。バッテリー駆動ではない。停電時はHub 3が停止するため、赤外線操作も自動化も一時的に使えなくなる。停電後は自動復帰するが、エアコンの設定はリセットされる場合がある(エアコン側の仕様に依存)。

Q3. Hub 3の人感センサーはペットにも反応するか

反応する。猫や中型犬以上のペットの動きを人として検知する可能性がある。ペットが部屋にいる場合、「人がいなくなったらエアコンOFF」の自動化はペットの動きで誤検知してOFFにならない(ペットにとっては都合がいい)。ただし小型犬や小動物は検知精度が低い。

Q4. Hub 3でNature Remoの代替になるか

赤外線リモコン統合機能としてはほぼ代替可能。Nature Remoの強みはセンサー精度の高さ(特に湿度センサー)と、省電力設計による壁掛け対応だが、Hub 3も温湿度精度は±0.2℃/±2%RHで同等。Matterブリッジ機能やダイヤル操作はHub 3にしかない。Nature Remoの詳細比較を参照。

Q5. Hub 3は海外でも使えるか

Wi-Fiに接続できれば海外でも使える。ただし赤外線のリモコンコード体系が日本と海外で異なるため、日本で学習したリモコン信号は海外の家電に使えない。現地で改めて家電を登録し直す必要がある。電源はUSB-Cの5V/2A(世界共通規格)なので、USB充電器があれば変圧器は不要。

参考文献

英語圏の主要レビューサイトと公式ドキュメントを参照した。

公式ドキュメントとスペック情報。

SwitchBotHub 3スマートリモコンMatter赤外線自動化スマートホーム

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