帰宅したのに玄関灯が点かず、Tapo P110Mの電源状態を外部サービスへ送る通知も届かない。
8月1日を境にそんな変化が起きれば、プラグ本体まで買い直すべきか迷う。
TP-LinkはTapo・Kasa製品とIFTTTの連携を2026年8月1日に完全終了した。
止まったのはTapo製品そのものではなく、Tapoをメールや位置情報などの外部サービスへ接続する連携部分だ。
この切り分けを先にすれば、買い替えの出費と設定のやり直しを減らせる。
判断を分ける条件は、Tapo内の電源操作だけで足りるか、外部サービスまで含むかだ。
終了したのは、プラグではなく外部連携
TP-Link日本の公式FAQは、TapoおよびKasaのIFTTTサービスを2026年8月1日に完全終了すると告知している。
同じページの対象一覧にはTapo P110Mも含まれるため、P110MをIFTTTのトリガーやアクションに使っていた場合は、まず該当するアプレットを確認したい。
一方、Tapo P110Mの日本向け製品ページには、Tapoアプリからの遠隔操作、スケジュール、自動オフ、Matter対応、電力モニタリングがそれぞれ別の機能として掲載されている。
IFTTTの終了告知と製品ページの機能説明を合わせると、今回の変更を「スマートプラグが使えなくなった」と読むのは正確ではない。
| 分けて見るもの | 8月1日以降の判断 |
|---|---|
| Tapoアプリのスケジュールや自動オフ | 製品側の機能として、アプリで設定できるかを確認する |
| Tapo内の対応機器を条件と動作でつなぐ処理 | スマートアクションで同じ条件を作れるか確認する |
| Tapoからメール、Webhook、表計算、位置情報などへ渡す処理 | IFTTT以外の連携先が現在もTapoを扱うか、別途確認する |
IFTTT側のTapo連携ページには、Tapo連携が提供されていた時期の使い方として、通知、位置情報、メール、別ブランドの機器と組み合わせる例が並んでいる。
こうした「家の中で動かす」以外の処理まで、Tapoアプリのスマートアクションへそのまま移せるわけではない。
削除する前に、アプレットを一つずつ棚卸しする
海外の独立記事Avaluxの終了後ガイドは、8月1日以降にアプレットが目立ったエラーを出さず動かなくなる場合があると整理している。
自動化が失敗しても画面を見なければ気づきにくい。
夜間の照明、帰宅時の通知、外出中の電源操作のように、動かなかったときに発見が遅れるものから確認する。
作業は次の3項目をメモするだけでよい。
| 記録する項目 | 書く内容 | 判断につながること |
|---|---|---|
| きっかけ | 時刻、Tapoの状態、位置情報など | Tapo内で再現できる条件か |
| 実行内容 | プラグ操作、通知、メール送信など | Tapoアプリの操作で代替できるか |
| 止まると困ること | 消し忘れ、確認漏れ、家族への伝達など | 移行を急ぐ順番 |
古いアプレットは、代替の動作確認が終わるまで削除しない。
名前だけではなく「何が起きたら、どこへ、何をするか」を書くと、同じ自動化を別の仕組みで作るときに条件を落としにくい。
スマートアクションへ移せる自動化と、移せない自動化
TP-Linkは日本向けFAQで、IFTTTの代わりにTapoアプリ内のスマートアクションを使うよう案内している。
米国の公式サポートは、ローカルSmart Actionについて、ハブと同じローカルネットワーク上にあるWi-Fi機器などを対象にできると説明している。
そのため、Tapoの機器を時刻や状態に応じて動かすだけの処理なら、Tapoアプリのスケジュールやスマートアクションを先に試すとよい。
ただし、外部サービスへ処理を渡す機能ではない。
たとえば「決まった時刻にP110Mをオフにする」はTapoアプリ側で作りやすいが、「スマートフォンの位置情報をきっかけにP110Mを操作し、結果をメールへ送る」は一つの設定としては移せない。
| いまの処理 | 先に試す方法 | 残る制約 |
|---|---|---|
| 時刻にP110Mをオン・オフする | Tapoアプリのスケジュール | Wi-Fiとアプリ側の設定を確認する |
| Tapoの機器同士を条件で動かす | スマートアクション | 対応機器とファームウェアで条件が変わる |
| 位置情報、メール、Webhook、別ブランドを含む | 対応を明記した別サービスを一つずつ検証する | IFTTTと同じ動作になるとは限らない |
公式サポートは、ハブが自動化を引き受けた場合、ネットワークの揺らぎや機器の一時的な切断中も実行を続けられる一方、インターネットを必要とするクラウド自動化を完全には置き換えないと注意している。
「ローカル」と書いてあっても、すべての停電やネットワーク断を任せられるという意味ではない。
まずは照明につないだプラグ一台だけで、実際の時刻と状態で動作を確かめてから対象を増やしたい。
他社機器を含む自動化は、SwitchBotとTapoを組み合わせるときの条件と分けて確認すると、ブランド間連携とTapo内の自動化を混同しにくい。
MatterはIFTTTの代わりではなく、操作先を増やす規格
Tapo P110MはMatter対応だが、Matterに追加すればIFTTTのアプレットが復活するわけではない。
Matterは、対応するスマートホームアプリやハブから機器を操作し、状態を共通の方法で扱うための規格だ。
メール送信、位置情報、Webhook、表計算への記録のような外部処理を、P110M単体に追加する仕組みではない。
海外のMatter Alphaのレビューでも、P110MはMatter経由でオン・オフを扱えても、電力モニタリングの表示は連携先の対応状況やファームウェアで変わると検証されている。
Solar eBoostの海外レビューも、詳しい電力情報はTapoアプリ側に残りやすく、スマートプラグは一つの接続機器を測る道具だと整理している。
つまり、IFTTT終了後のP110Mは「電源を入れたり切ったりする道具」と「電力を確認する道具」としては使い道が残るが、「家の出来事を外部サービスへ配る自動化」の代わりにはならない。
P110Mの電力履歴や日本向け仕様を確認するなら、電力表示とMatterの対応範囲を整理した記事を参照するとよい。
P110Mは、用途が残る家でだけ買い替えを考える
IFTTTの終了だけを理由に、新しいスマートプラグを買い足す必要はない。
買う理由があるのは、Tapoアプリで電力を測りたい、時刻で電源を管理したい、Matter対応アプリからオン・オフを扱いたい、といった用途がまだ残っている家だ。
日本向けP110Mは2.4GHz Wi-Fiのみで、公式仕様は最大負荷1500W・15A、屋内使用を前提としている。
同じコンセントで使う家電の定格や電源が戻ったときの動作まで確認し、ヒーター、ケトル、調理家電、モーター機器を遠隔で動かす用途を、プラグの数字だけで決めない。
買わずに済む家もある。
現在のP110MをTapoアプリのスケジュールだけで使うなら、まず設定を作り直せばよい。
外部サービスとの連携が目的で、代替サービスとアカウントを増やしたくないなら、買い替えよりも自動化を減らすほうが管理しやすい場合がある。
購入を検討するなら、カードのリンク先で、日本向けの同一商品かどうか、1個か2個か、2.4GHz Wi-Fiのみか、最大負荷1500W・15Aかを確認したい。
今夜は、削除より先に一台で試す
8月1日以降の移行は、家中の自動化を一度に作り直す作業ではない。
- IFTTTでTapoまたはKasaを使うアプレットを洗い出し、きっかけと実行内容をメモする。
- Tapo内の時刻設定や機器同士の操作だけを選び、Tapoアプリのスケジュールまたはスマートアクションで一台だけ作る。
- 実際の時刻、電源状態、家族への伝達まで確認し、動かなかった場合の手動操作を残す。
- 外部サービスを含むものは、代替先がTapoの型番と必要な条件を扱えるか確認してから、低リスクな処理で試す。
- 新しい方法が一週間ほど問題なく動いたものから、古いIFTTTアプレットを無効化する。
玄関灯や通知のように失敗に気づきにくいものは、最初のテスト時刻を家族へ伝えておく。
「動いているはず」を前提にしないだけで、消し忘れや確認漏れが発生したときの発見が早くなる。
Tapo・KasaとIFTTTの連携終了は、P110Mを捨てるべきだというニュースではない。
Tapo内で完結する自動化はアプリで作り直し、外部サービスへ渡していた処理だけを別に判断する。
その順番なら、残す機能と手放す機能を分けて、家にあるスマートプラグを使い続けられる。




