日本のリビングでは、Wi-Fiルーター、エアコンのリモコン、赤外線リモコン、スマートプラグが同じ棚に並び、使いたい機器を探す手間が生まれやすい。
新しいスマートホーム規格が出るたびに、これらを全部入れ替えるのか、今あるハブを残して必要な機能だけ足すのか迷う。
対応する赤外線家電をまとめ、物理ダイヤルからエアコンや照明を操作できるハブなら、家族がリモコンを探す手間を減らせる。
Homeyは2026年7月末、スマートホーム規格Matter 1.5の認証を取得したと発表した。
Matter 1.5にはカメラ、窓まわりの開閉機器、土壌センサー、エネルギー管理などが加わっている。
ただし、今回の認証はHomeyのソフトウェアコンポーネントに対するものだ。
働いている機器を捨てる前に、追加したいカテゴリと家のネットワーク条件を確認する。
HomeyのMatter 1.5認証は、Homeyが新しいMatterコントローラーとして認証されたというニュースだ。
Matter 1.5対応機器がすべてHomeyで同じ機能を使える、またはHomey以外のハブがすぐ不要になるという意味ではない。
日本向けの価格、保証、電源条件を確定できないHomeyを一律に勧めず、今ある機器と追加したい機能から判断する。
Homeyの認証は何を確認したのか

Homey公式の発表は、据え置き型のHomey、小型版、セルフホスト版の3系統をMatter 1.5認証の対象としている。
据え置き型と小型版にはThread Border Routerが内蔵され、Threadで接続する機器をつなぐための中継機能を持つ。
セルフホスト版は、家庭内ネットワークに別のThread Border Routerが必要だ。
つまり、同じHomey系統でも、Thread機器を追加するときの確認項目が同じではない。
CSAの認証台帳には、Athom B.V.のHomeyが「Software Component」として登録されている。
ファームウェアは13.3.0、仕様バージョンは1.5、認証IDは CSA26025SWC60263-M1、認証日は2026年6月29日だ。
この記録から分かるのは、HomeyのMatter実装が認証プロセスを通ったことだ。
接続するカメラや開閉機器が、アプリ、ファームウェア、地域設定まで含めて同じ日に全機能へ対応することまでは示していない。
認証名だけで購入機器を決めず、追加したい機器の型番とHomey側の対応表を照合する必要がある。
Matter 1.5で増えた機器カテゴリ

CSAのMatter 1.5発表では、カメラのライブ映像と音声、双方向通信、パン・チルト・ズーム、検知やプライバシーゾーンなどが規格の対象として定義された。
窓用シェード、カーテン、オーニング、ゲート、ガレージドアのような開閉機器も、動作や開き具合をより細かく扱える。
植物の土壌水分を測るセンサー、電気料金や炭素強度を扱うエネルギー管理、EV充電の状態報告も追加された。
これはメーカーが共通の方法で製品を作り、対応するプラットフォームへ認証を申請できる土台が増えたということだ。
規格にカテゴリが追加されたことと、手元の製品がそのカテゴリで動くことは別に扱う。
たとえばMatter対応カメラでも、映像保存、検知通知、家族共有をどこまで使えるかは、カメラ本体と接続先の実装で変わる。
「Matter 1.5対応」という表示を見たら、製品、コントローラー、アプリのどれを指すのかを確認したい。
Homeyの認証台帳がSoftware Componentと記録していることは、その切り分けをするための手掛かりになる。
既存機器を残せるかはMatter Bridgeで決まる

HomeyのMatter Bridgeアプリは、Homeyへ接続済みの対応機器を、Apple Home、Google Home、Amazon Alexa、Samsung SmartThings、Home Assistantなどへ共有する。
機器そのものがMatterに対応していなくても、Homey側で対応していれば別のプラットフォームから操作できる可能性がある。
ここで残るのが、日本の家で使っている赤外線家電や、別規格のセンサーをどう扱うかという問題だ。
既存のエアコンと照明をメーカーアプリで使えているなら、新しいMatter機器へ買い替えるより、今のハブがどの機器を橋渡しできるかを調べるほうが順番として早い。
ただし、橋渡しされるのは対応機器と対応機能に限られる。
温度の読み取りは共有できても、メーカー独自の細かなシーンや、カメラの録画設定まで別のアプリへ移るとは限らない。
Matterは、既存のスマートホームプラットフォームを置き換える規格でもない。
家の操作先を増やすための共通の入口として使い、細かな設定はメーカーアプリに残るものとして構成を考える。
ネットワークを変えた後の復旧順は、Wi-Fiルーター交換後にスマート家電を戻す順番にも整理している。

Thread機器を追加する場合は、機器を買う前にThread Border Routerの場所を決める。
ルーターとハブをテレビの裏へ重ねると、電源タップの空き、配線、再起動のしやすさが後から問題になる。
日本の集合住宅では、玄関、リビング、収納内で電波の届き方も変わるため、規格名だけで置き場所を決めない。
日本で買い替えるかを分ける条件

Homeyの公式発表は英語ページで、今回の確認範囲では日本向けの価格、保証、電源条件まで確定できなかった。
そのため、Homeyを日本の読者へ一律の購入候補として置く段階ではない。
一方、赤外線家電とMatterデバイスを一つの操作先へまとめたい、物理ダイヤルでエアコンや照明を操作したい、ネットワーク切断時もエアコン操作を残したいという目的なら、国内公式で条件を確認できる商品がある。
SwitchBot Hub 3はHomeyのMatter 1.5認証機器ではない。
同じMatterという言葉が出てくるが、Homeyの認証ニュースと、赤外線家電やSwitchBot機器をまとめるハブの購入は別の判断だ。
日本公式ページで確認できる値引き前価格は16,980円(税込)。セール価格ではなく、通常の予算として見る。
SwitchBot Hub 3の公式ページで赤外線家電、Matterデバイス、ダイヤル操作、ローカルコントロールの条件を確認してから、Hub 2・3の違いと照らし合わせる。
SwitchBot Hub 3を買う条件は、Matter 1.5の認証名ではなく、赤外線リモコンの置き場を減らしたい、既存のSwitchBot機器を別の操作先へ出したい、物理ダイヤルで家族も操作できるようにしたいという具体的な手間にある。
Homeyの認証を理由にHub 3を買う必要はない。
導入前に確認する順番

新しい規格へ移る前に、次の順番で家の構成を一枚に書き出す。
- 今ある機器を、メーカーアプリ、赤外線、Wi-Fi、Threadなど接続方式ごとに並べる。
- 追加したいカテゴリを一つに絞る。カメラ、カーテン、植物の水分、電力管理では必要な対応が違う。
- そのカテゴリの製品ページで、Matterのバージョン、対応コントローラー、必要なファームウェア、地域条件を確認する。
- Thread機器なら、Thread Border Routerの有無、置き場所、電源、Wi-Fiルーター変更時の復旧方法を確認する。
- 外出先から操作するなら、インターネット接続が必要なコントローラーと、宅内だけで完結する操作を分ける。
- メーカーアプリに残る設定と、Apple HomeやGoogle Homeなどへ共有できる操作を確認する。
MatterのセットアップにはBluetooth Low Energyが使われ、接続にはWi-Fi、Thread、Ethernetが使われる。
「MatterだからWi-Fiだけ」「ハブを置けばどこでも使える」とは考えず、追加する機器の接続方式を見て電源と場所を決める。
今の家で追加したい機器がまだ決まっていないなら、認証ニュースだけを理由にハブを増やさない選択も残る。
8月時点での判断

HomeyのMatter 1.5認証は、スマートホームの操作先を増やす土台が一段進んだニュースだ。
Homeyを使っている家は、対象機器のファームウェア、Thread Border Router、Matter Bridgeで共有できる機能を確認する。
Homeyを使っていない家は、認証を見ただけでハブを買い替える必要はない。
カメラやカーテン、エネルギー管理など、追加したいカテゴリが決まった時点で、機器、コントローラー、アプリ、地域条件を一組として照合する。
日本で今すぐ始めるなら、赤外線家電や既存機器をまとめたいのか、Matter 1.5の新カテゴリを追加したいのかを分ける。
この二つを同じ買い物にしなければ、規格の更新に追われて、動いている機器まで入れ替える必要はなくなる。





