インフルエンザの薬を飲んだあとの異常行動は、薬のせいだと思われがちだ。ところが厚生労働省のQ&Aは、薬を飲んでいなくても同じような異常行動が現れることが報告されているとして、薬の有無や種類にかかわらず、発熱から少なくとも2日間は転落などの事故を防ぐ対策をとるよう呼びかけている。対策の中心は窓と玄関の施錠と、寝かせる部屋の選び方だ。そのうえで、親が別の部屋で眠る夜に窓やドアが開いたことを知る手段として、SwitchBot 開閉センサーのような小さなセンサーが役に立つ。
カードのリンク先では、本体と磁石を窓やドアに分けて貼る仕組みと、開閉時のアラート通知にはハブとの連携が必要なことを確かめられる。電池は単4形2本で、公式の目安では通常3年もつ。
厚生労働省が挙げる2日間の対策

厚生労働省の急性呼吸器感染症のQ&Aは、抗インフルエンザウイルス薬を飲んだあとに、急に走り出す、部屋から飛び出そうとするといった異常行動が報告されていると説明する。薬との因果関係は分かっておらず、薬を飲まなくても、どの薬でも同じような行動が現れることが報告されている。そのため、自宅で療養する場合は、少なくとも発熱から2日間、保護者などが次のような対策をとるよう求めている。
| 厚生労働省が挙げる対策の例 | 家で確かめること |
|---|---|
| 玄関や全ての部屋の窓の施錠を確実に行う(内鍵、補助錠も活用) | 子ども部屋だけでなく、廊下や居間の窓も |
| ベランダに面していない部屋で寝かせる | ベランダのない部屋があるか |
| 窓に格子のある部屋で寝かせる | 格子のある窓の部屋が使えるか |
| 一戸建てなら、できる限り1階で寝かせる | 2階の子ども部屋から移せるか |
重い異常行動は、就学以降の小児・未成年の男性で報告が多く、発熱から2日以内に現れることが多いとされている。Q&Aには、突然立ち上がって部屋から出ようとする、窓を開けてベランダに出ようとする、といった例が並ぶ。
開閉センサーは窓やドアが「開いた」ことを知らせるだけで、開くのを止めることはできない。厚生労働省が挙げる施錠や寝かせる部屋の工夫を先に行い、センサーはそれでも開いたときに親が気づくための補助として使う。
米国の抗インフルエンザ薬タミフルの添付文書は、せん妄や異常行動の報告は主に小児で、突然始まりすぐ治まることが多いと書き、インフルエンザそのものも幻覚やせん妄、異常行動を起こしうるとしている。2025年に米国の医学誌に載った約69万人の子どもの研究では、重い神経・精神症状は、薬を使わなかったインフルエンザの期間のほうが多かった。薬を飲ませなかったから安心、ではないという点は日米で一致している。
開閉センサーを貼る場所

開閉センサーは、本体を窓枠やドア枠に、磁石を窓や扉の動く側に貼る。閉じていると本体と磁石が近く、開くと離れることで開閉を検知する。両面テープで貼れるので、賃貸の窓でも使いやすい。
貼る場所の優先順位は、子どもが寝ている部屋に近い順に考える。
- 子どもが寝ている部屋の窓。 ベランダに出られる掃き出し窓があるなら最優先。
- 子どもが寝ている部屋のドア。 部屋を出たことが分かれば、窓や玄関に向かう前に気づける。
- 玄関のドア。 外へ出てしまうのを知るため。オートロックのない玄関では特に。
センサーは1台3,480円(2026年10月22日確認)なので、まず子ども部屋の窓とドアの2か所から始め、2階の窓や玄関へ広げていくとよい。
センサー本体と磁石は、窓の上の角など子どもが触りにくい位置に貼る。窓枠の下のほうに貼ると、遊びで外したり、カーテンが当たって位置がずれたりしやすい。
夜中に開いたら親のスマホへ通知する

開いたことをスマホへ知らせるには、ハブが要る。SwitchBot ハブ2はWi-Fiでインターネットにつながり、Bluetoothでつながる開閉センサーの状態を外へ送る。
ハブ2を選ぶ理由は通知だけではない。本体に温湿度センサーを備え、赤外線リモコンとしてエアコンも操作できるので、熱のある子の部屋の室温と湿度を、ドアを開けずに確かめられる。厚生労働省のQ&Aは、乾燥すると気道の防御機能が落ちるため、加湿器などで湿度50〜60%を保つことも効果的としている。公式ストアの価格は9,980円(2026年10月22日確認)だ。
設定は、SwitchBotアプリで開閉センサーとハブ2を登録したうえで、次のように組む。
| 設定する項目 | 例 | 理由 |
|---|---|---|
| 条件 | 子ども部屋の窓が「開」になった | 窓とドアは別々のオートメーションにすると、どこが開いたか分かる |
| 時間帯 | 21時〜翌7時 | 日中の換気で何度も通知が来ないようにする |
| 動作 | 親のスマホに通知 | 家族のメンバーに通知先を絞る |
| 期間 | 発熱した日から少なくとも2日間 | 治ったらオートメーションをオフにする |
スマホのおやすみモードや消音のままでは、通知が来ても目を覚ませない。設定したら一度窓を開けて、寝室で通知音が鳴るかを確かめる。Amazon Echoがあれば、ハブと連携して開閉に合わせてEchoに声で知らせる設定もできるので、スマホを別の部屋に置いて寝る人は検討したい。
看病の部屋はドアを開けずに様子を見る

インフルエンザの子の看病では、部屋に何度も出入りすると、家族にうつる機会も増える。ハブ2を子ども部屋に置いておけば、廊下や居間からアプリで室温と湿度を見て、エアコンの温度を変えられる。ハブ2はエアコンのリモコンの状態を取得する仕組みを持ち、部屋の中で子どもがリモコンを操作しても、アプリの表示と合わせられる。
ただし、様子を見る手段が増えても、熱のある子どもの状態を確かめるのは人の目だ。夜中の通知は、窓やドアが開いたという事実を知らせるだけで、子どもの体調までは分からない。通知が来たらすぐ部屋へ行くと家族で決めておく。
開閉センサーの使い方は、冬の外出前に窓の締め忘れを確かめる場面とも共通する。窓に貼ったセンサーを看病のあとも生かすなら、出かける前に開いた窓を知る記事が参考になる。






