仕事中にふと不安になる。「エアコン、消し忘れてないかな」「水は足りてるかな」「いたずらで何か壊してないかな」。犬や猫を飼っている人なら、留守番中のペットが気になった経験は一度や二度ではないだろう。
特に夏場の室温管理は命に関わる。環境省の「熱中症予防情報サイト」によると、室温28℃を超えると犬の熱中症リスクが急上昇する。猫も30℃以上の環境では食欲低下や脱水のリスクがある。エアコンをつけっぱなしにするのは電気代が心配だし、タイマーだと室温の急変に対応できない。
SwitchBotを使えば、この問題をスマートに解決できる。見守りカメラで外出先からリアルタイムに様子を確認し、温湿度計が室温を常時モニタリングして、設定温度を超えたらHub経由でエアコンを自動起動する。帰宅が遅くなっても、スマホひとつでペットの安全を守れる仕組みだ。
この記事では、SwitchBotの製品を組み合わせてペット見守り環境を構築する方法を、具体的な機材選定・設定手順・予算シミュレーションまで含めて解説する。英語圏のペットテック情報(The Spruce Pets、PetMD、Wirecutter)も参照しながら、日本の住宅事情とペットの特性に合わせた構成を提案する。スマートホーム初心者はまず入門ガイドを読んでから戻ってくると、全体像が掴みやすい。

ペット留守番の5大リスクとSwitchBotの解決策

ペットの留守番で発生するトラブルは、大きく5つに分類できる。それぞれに対応するSwitchBot製品を整理した。
| リスク | 症状・被害 | 対応するSwitchBot製品 | 価格帯 |
|---|---|---|---|
| 熱中症・低体温症 | 室温の急変による体調悪化 | 温湿度計プラス + Hub 2 | 10,760円 |
| 状態確認の不安 | 何をしているか分からない | 見守りカメラ Plus 3MP | 3,980円 |
| 家電の消し忘れ・誤操作 | 暖房器具の放置、コード噛み | プラグミニ | 1,980円 |
| 暗闘での事故 | 夜間の転落、衝突 | テープライト + 人感センサー | 5,960円 |
| 脱走・侵入 | ドアの開放、窓の開放 | 開閉センサー | 2,980円 |
Wirecutter(The New York Times傘下のレビューサイト)の「Best Pet Cameras 2026」では、「カメラだけでは不十分。温度モニタリングとの組み合わせが必須」と指摘されている。単にカメラで見るだけでなく、室温が危険域に入ったら自動でエアコンが動く仕組みまで構築して初めて「見守り」が完成する。
犬は22-26℃、猫は25-28℃が快適温度帯とされている(PetMD 2025)。ただし短頭種(パグ、ブルドッグ、ペルシャ猫など)は暑さに弱く、適正温度はさらに2-3℃低い。シニア犬・シニア猫も温度変化への耐性が低下しているため、通常より狭い温度範囲でのモニタリングが推奨される。
必須デバイス1: 見守りカメラ――外出先からリアルタイム確認

ペット見守りの第一歩は、当然ながらカメラだ。SwitchBotの見守りカメラシリーズは5モデルあるが、ペット用途には「見守りカメラ Plus 3MP」を推奨する。理由は3つある。
360度パン・チルトでペットを自動追尾する。 犬も猫も動き回る。固定カメラでは死角にいる時間の方が長くなりがちだ。Plus 3MPは水平360度・垂直115度の首振りに対応し、動体検知で自動的にペットを追いかける。PCWorldのレビューでは「犬がリビングを端から端まで歩いても、カメラがスムーズに追従した」と評価されている。
カラーナイトビジョンで夜間も鮮明。 ペットは夜中にも活動する。特に猫は夜行性で、深夜の行動確認が必要になる場面は多い。Plus 3MPはF2.0の大口径レンズとカラーナイトビジョンを搭載しており、暗所でもカラー映像で確認できる。赤外線モノクロの下位モデルでは、毛色の判別すら難しい場面がある。
双方向音声でペットに声をかけられる。 外出先からスマホのマイクで話しかけると、カメラのスピーカーから声が出る。分離不安の犬には飼い主の声が落ち着き効果を持つケースがある。The Spruce Petsの記事(2025年)では「双方向音声は分離不安の軽減に一定の効果がある」と報告されている。ただし、音に敏感な猫には逆効果になる場合もあるので、最初は様子を見ながら使うこと。

カメラの設置場所――ペット目線で考える
カメラの設置場所は「ペットが最も長く過ごす場所」を基準に決める。犬ならケージやベッドの近く、猫ならキャットタワーやお気に入りの窓辺が定位置になっていることが多い。
高さは1.2m-1.5mが最適。床に近すぎるとペットがカメラをおもちゃにして倒す可能性があり、高すぎるとパン・チルトの角度が足りずに死角ができる。棚の上やテレビ台の端が定番の設置場所だ。
猫は特にケーブルを噛む習性がある。カメラの電源ケーブルには市販のケーブルカバーかスパイラルチューブを巻いておくこと。ケーブルを噛んで感電する事故は毎年報告されている。壁際にモールで固定するか、家具の裏を通すルートを検討する。
ペット用途で選ぶべきカメラ設定
SwitchBotアプリでペット用にカスタマイズしたい設定項目がある。
動体検知の感度を「中」に設定する。 「高」にすると、ペットが少し動くたびに通知が飛んできて仕事にならない。「中」なら大きな動き(走り回る、物を倒す)だけを検知してくれる。
プライバシーモードのスケジュールを設定する。 在宅時はカメラを物理的にオフにする。Plus 3MPはレンズが下を向いて物理的にシャッターが閉じるプライバシーモードがあるので、帰宅時間に合わせてスケジュール設定しておくと便利だ。
microSDカードを入れて常時録画する。 クラウド保存は月額がかかるが、128GBのmicroSDなら1,500円程度で10日分以上の映像を保存できる。「さっきの通知は何だったんだろう」と後から確認する場面は意外と多い。
必須デバイス2: 温湿度計プラス+Hub 2――エアコン自動制御の核

カメラは「見る」ためのデバイスだが、温湿度計は「守る」ためのデバイスだ。室温が28℃を超えたらエアコンを自動起動し、22℃まで下がったら冷房を止める。このオートメーションを実現するには、温湿度計プラスとHub 2の組み合わせが必要になる。
なぜHub 2が必要なのか
SwitchBotの温湿度計は単体でもスマホで温度を確認できるが、それだけでは「見てるだけ」で終わる。Hub 2を追加すると、以下の3つが可能になる。
赤外線でエアコンを制御する。 Hub 2は赤外線リモコンの学習機能を持っているので、リモコンで操作するエアコンなら何でも対応できる。ダイキン、三菱電機、パナソニック、日立、シャープ、東芝、富士通ゼネラルのプリセットも内蔵されている。Hub 2の全機能レビューで詳細を確認できる。エアコンの後付けスマート化についてはスマートエアコン後付けガイドも参考になる。
温度トリガーでシーンを実行する。 「温湿度計プラスが28℃以上を検知 → Hub 2がエアコンを冷房25℃で起動」というオートメーションを設定できる。外出先にいても、温度変化に自動で対応する。
外出先からの手動操作も可能。 アプリの通知で「室温30℃」と表示されたら、ワンタップでエアコンをONにできる。自動化と手動操作の二重構えが安心感を生む。


ペット向けエアコン自動化の設定手順
SwitchBotアプリでの設定手順を具体的に説明する。
- Hub 2にエアコンのリモコンを登録する。「赤外線リモコン」→「エアコン」→メーカー選択→テスト操作の順で進む。リモコンをHub 2に向けてボタンを押すだけで学習完了
- 温湿度計プラスをアプリに追加する。電池を入れてBluetoothでペアリングするだけ。設置場所はペットが過ごすエリアの壁面(高さ1m程度)が最適
- 「シーン」で温度トリガーを作成する。アプリ→「シーン」→「+」→条件に「温湿度計プラスの温度が28℃以上」→アクションに「エアコンを冷房25℃でON」を設定
- 逆方向のシーンも作成する。「温度が22℃以下 → エアコンOFF」を別のシーンとして追加。これで冷えすぎも防げる
- テスト実行して動作確認。温湿度計の横にドライヤーの温風を当てて28℃以上にし、エアコンが自動起動するか確認する
温度アラート設定
エアコンの自動制御に加えて、アラート通知も設定しておく。SwitchBotアプリの「シーン」で「温度が30℃以上 → プッシュ通知」を設定すると、何らかの理由でエアコンが動かなかった場合(ブレーカー落ち、停電復帰後のエアコン未復帰など)にスマホに警告が届く。
停電するとHub 2もエアコンも止まる。復電後、Hub 2は自動的にWi-Fiに再接続するが、エアコンは「電源復帰時に前回の運転を再開する」設定ができるモデルとできないモデルがある。ダイキンの「停電自動復帰」機能、パナソニックの「停電おまかせ」機能に対応している場合は有効にしておくこと。非対応のエアコンの場合、停電時はスマホのアラートで気づいて手動でONにする運用になる。
必須デバイス3: プラグミニ――危険な家電の遠隔制御

ペットの留守番で見落としがちなリスクが「家電の誤操作」だ。猫がヒーターのスイッチを踏んで火災寸前になった事例、犬がドライヤーのコードを引っ張って落下させた事例は、英語圏のペットフォーラム(Reddit r/pets、r/cats)で頻繁に報告されている。
SwitchBotプラグミニは、コンセントと家電のあいだに差し込んで、スマホから電源のON/OFFを操作するデバイスだ。ペット見守りでは以下の用途に使う。
暖房器具の遠隔制御。 冬場にヒーターやホットカーペットをつけっぱなしにしたい場面はあるが、室温が上がりすぎたらOFFにしたい。Hub 2との連携で「温湿度計が30℃以上を検知 → プラグミニをOFF」というシーンを組める。プラグミニの活用ガイドで電力モニタリング機能の詳細を解説している。
自動給水器・自動給餌器の稼働確認。 自動給水器(循環式)をプラグミニ経由で接続しておけば、アプリから電力消費量を確認できる。電力消費がゼロなら故障で止まっている可能性があり、外出先から再起動(OFF→ON)もできる。
扇風機やサーキュレーターのタイマー制御。 エアコンの補助としてサーキュレーターを併用する場合、プラグミニのスケジュール機能で「外出後30分にON → 帰宅30分前にOFF」と設定できる。

プラグミニの安全な使い方
プラグミニの最大電力は1,500W(15A)。一般的な家電ならほぼすべて対応できるが、以下の点に注意する。
たこ足配線にプラグミニを接続しない。 接触不良や過電流の原因になる。壁のコンセントに直接差すこと。
消費電力モニタリングを活用する。 プラグミニはリアルタイムで消費電力を表示する。接続した家電の通常時の電力を把握しておくと、異常値(ショートや過負荷)に早く気づける。
ペットが届かない位置のコンセントに設置する。 犬がプラグミニ自体を噛んで抜くケースがある。高い位置のコンセントか、家具の裏に隠れる位置を選ぶ。
推奨デバイス4: 開閉センサー――脱走防止の最後の砦

「帰宅したら猫がいない」。これはペットオーナーにとって最悪のシナリオのひとつだ。窓やドアの隙間から脱走する事例は、特に猫で多い。犬もバルコニーのドアが風で開いてしまい脱走するケースがある。
SwitchBotの開閉センサーは、ドアや窓の枠に貼り付ける小型のマグネットセンサーだ。ドアが開くとスマホに即座にプッシュ通知が届く。
玄関ドアに設置する。 同居の家族が外出するとき、ドアが閉まりきっていなかった場合に即座に通知が届く。「5分以上開放 → アラート」というシーンを組めば、うっかり閉め忘れにも対応できる。
窓に設置する。 猫の脱走経路として最も多いのが網戸の隙間。窓の開閉センサーを設置しておけば、窓が開いた瞬間に通知が届く。特に夏場は換気のために窓を開けたまま外出してしまうミスが起きやすい。
ペット用ドア(くぐり戸)に設置する。 多頭飼いで特定の部屋にだけ入れたいペットがいる場合、ペット用ドアの開閉ログを取ることで行動パターンを把握できる。

開閉センサーとカメラの連携
開閉センサーの真価は、他のデバイスとの連携で発揮される。
「玄関ドアが開いた → 見守りカメラが玄関方向にパン → スマホに映像付き通知」というシーンを組めば、「誰かが入ってきたのか、ペットが近づいただけなのか」を映像で確認できる。単なるドア開閉の通知だけでは、毎回スマホを取り出してカメラアプリを開く手間がかかるが、この連携なら通知をタップするだけで状況が分かる。
開閉センサー・人感センサーの詳しい活用法も参考にしてほしい。
推奨デバイス5: ボット+カーテン――快適環境の自動調整

ペットの生活リズムを整えるうえで、光の管理は重要だ。犬も猫も体内時計を持っており、明暗のリズムが崩れるとストレスや体調不良の原因になる。The Spruce Petsの獣医監修記事(2025年)では「留守番中もできるだけ自然な明暗サイクルを維持すること」が推奨されている。
SwitchBotカーテン3で朝の採光を自動化する。 朝7時にカーテンを自動で開けて自然光を入れ、夕方17時に閉める。ペットの覚醒・活動・休息のリズムを一定に保つことで、留守番中のストレスを軽減できる。カーテン3のレビューと設置方法で詳しく解説している。
SwitchBotボットで給湯器や物理スイッチを操作する。 壁のスイッチを物理的に押す小型ロボットだ。ボットの活用ガイドで詳しい設定方法を解説している。ペット見守りの文脈では、以下のような使い方がある。
- お風呂の追い焚きボタンを押して浴室の湿度を上げる(乾燥対策)
- 換気扇のスイッチを押して空気を入れ替える
- 古いタイプのインターホンのスイッチを押す(来客対応)

ボットは壁スイッチの横に両面テープで貼り付ける。猫がジャンプして届く位置にあると、体が当たってボットが誤動作する可能性がある。設置位置をスイッチの上側にするか、ボットの周囲に透明な保護カバー(100均のケーブルカバーを転用できる)を取り付けて対策する。
エアコン自動化の実践――犬と猫で設定を変える

温湿度計+Hub 2のエアコン自動化は、ペットの種類によって設定値を変える必要がある。ここでは犬と猫それぞれの推奨設定を示す。
犬の場合
| シーン名 | 条件 | アクション |
|---|---|---|
| 夏・冷房ON | 温度 ≥ 27℃ | エアコン冷房 25℃ |
| 夏・冷房OFF | 温度 ≤ 23℃ | エアコンOFF |
| 冬・暖房ON | 温度 ≤ 18℃ | エアコン暖房 22℃ |
| 冬・暖房OFF | 温度 ≥ 25℃ | エアコンOFF |
| 湿度アラート | 湿度 ≥ 70% | プッシュ通知 |
| 危険アラート | 温度 ≥ 30℃ | プッシュ通知(緊急) |
犬種によって大きく異なるのが注意点だ。短頭種(パグ、フレンチブルドッグ、シーズーなど)は呼吸器の構造上、体温調節が苦手。冷房ONのトリガーを25℃に下げることを強く推奨する。逆に、シベリアンハスキーやサモエドのような寒冷地原産の大型犬は暑さに非常に弱いため、夏場は24℃以下を維持したい。
猫の場合
| シーン名 | 条件 | アクション |
|---|---|---|
| 夏・冷房ON | 温度 ≥ 29℃ | エアコン冷房 27℃ |
| 夏・冷房OFF | 温度 ≤ 25℃ | エアコンOFF |
| 冬・暖房ON | 温度 ≤ 20℃ | エアコン暖房 24℃ |
| 冬・暖房OFF | 温度 ≤ 27℃ | エアコンOFF |
| 乾燥アラート | 湿度 ≤ 40% | プッシュ通知 |
| 危険アラート | 温度 ≥ 32℃ | プッシュ通知(緊急) |
猫は犬より暑さに強いが、寒さには弱い傾向がある。特にスフィンクスなどの無毛種は寒さに極端に弱い。シニア猫(10歳以上)は腎臓病のリスクが高く、脱水を防ぐために湿度管理も重要だ。冬場の乾燥対策にはSwitchBot加湿器との連携も有効だ。温湿度計の全5モデル比較も参考に。
温湿度計は「ペットが実際に過ごす高さ」に設置する。犬なら床から30-50cmの壁面、猫ならキャットタワーの中段や窓辺のお気に入りスポット近くの壁面。エアコンの吹き出し口の真下や、窓際の直射日光が当たる場所は実際の室温と乖離するため避けること。
夜間の安全対策――照明とセンサーの連携

夜間の暗闘でペットが家具に衝突したり、段差から落ちたりする事故は、特にシニア犬・シニア猫で報告が多い。犬の視力は人間の4分の1程度で、暗所での視力はさらに低下する。猫は暗所でも見えるが、完全な暗闘ではタペタム反射(目の奥の反射板)だけでは不十分なケースがある。
SwitchBotのテープライトと人感センサーを組み合わせると、「ペットが動いたときだけ足元が光る」環境を作れる。
テープライトを低い位置に設置する。 廊下の巾木沿い、キッチンカウンターの下部、トイレ(猫トイレ)周辺に貼る。暖色系(2,700K前後)の低い明るさに設定しておくと、ペットの睡眠リズムを妨げずに安全性を確保できる。テープライトの全3機種比較で明るさや色温度の設定方法を解説している。
人感センサーをトリガーにする。 SwitchBotの人感センサーは赤外線で動体を検知する。ペット(特に犬の大型犬・中型犬)でも反応する。「人感センサーが反応 → テープライトを30秒間点灯」というシーンを設定すれば、ペットが移動するときだけ照明がつく。電気代の節約にもなる。
猫はテープライトの表面を爪でひっかくことがある。テープライト用の透明プロファイルカバー(アルミチャンネル)を使って物理的に保護すること。SwitchBot純正のテープライトは防水仕様(IP65)なので、舐めても健康被害はないが、爪で傷つくとLEDが切れる原因になる。
ロボット掃除機との共存――ペット毛対策の自動化

犬や猫を飼っていると、抜け毛との戦いが日課になる。SwitchBotのロボット掃除機を留守中にスケジュール運転すれば、帰宅時に床がきれいな状態で迎えてくれる。ただし、ペットとロボット掃除機の共存にはいくつかの注意点がある。
最初は在宅時に慣らし運転をする。 多くの犬はロボット掃除機の動作音に最初は警戒する。The Spruce Petsでは「3-5日間、在宅時に短時間の運転を繰り返して慣らすこと」が推奨されている。猫は好奇心から乗ろうとすることもあるが、大半は数日で無関心になる。
排泄物の巻き込みリスクを考慮する。 これはペットとロボット掃除機の最大のトラブルだ。犬のトイレトレーニングが完全でない場合、ロボット掃除機が排泄物を巻き込んで床中に広げてしまう事故が起こりうる。SwitchBotのK10+ Proには障害物回避機能があるが、100%の精度ではない。不安な場合は、ペットのトイレ周辺を「進入禁止エリア」としてアプリで設定すること。
スケジュールはペットの行動パターンに合わせる。 犬は朝の散歩後に寝る時間が多い。そのタイミングで掃除機を動かすと起こしてしまう。昼の活動時間帯(11時-14時頃)にスケジュールするのが、犬の生活リズムへの影響が最も少ない。猫は昼間に寝ていることが多いので、夜間の自動運転は避け、飼い主の外出直後にスケジュールを設定するのが現実的だ。
SwitchBotロボット掃除機の全6機種比較で、ペット対応の吸引力やフィルター性能の違いを解説している。
給水管理とフード管理の自動化

水と食事はペットの留守番で最も基本的な課題だ。SwitchBotは直接的なペットフィーダー製品を販売していないが、プラグミニを活用することで既存のペット家電を「スマート化」できる。
自動給水器の管理
循環式の自動給水器(PETKIT、GEX Pure Crystal、AquaMagicなど)は、モーターでフィルターを通した水を循環させている。プラグミニ経由で接続すると、以下の管理が可能になる。
- 稼働状態の確認: 消費電力が表示されるので、モーターが動いているかどうかをアプリから確認できる。電力がゼロなら故障している
- 遠隔リセット: フィルターにゴミが詰まってモーターが止まった場合、プラグミニのOFF→ON操作で再起動できる場合がある
- スケジュール運転: 夜間は給水器を止めて静音化するスケジュールも組める(ただし猫は夜中に水を飲む習性があるため、猫には推奨しない)
自動給餌器の管理
自動給餌器(PETLIBRO、LUSMO、うちのこエレクトリックなど)は、多くがタイマー内蔵だがWi-Fi非対応のモデルが多い。プラグミニでは電源のON/OFFしか制御できないため、タイマー式の給餌器はプラグミニとの組み合わせには向かない。
Wi-Fi対応の自動給餌器を既に持っている場合は、SwitchBotのシーンと連携させるよりも、給餌器自体のアプリでスケジュール管理する方が確実だ。ただし、プラグミニの消費電力モニタリングで「給餌器が通電しているか」の確認には使える。
1日あたりの水分量の目安は、犬が体重1kgあたり50-60ml、猫が体重1kgあたり40-50ml。5kgの猫なら1日200-250ml。8時間の留守番なら最低100ml以上を確保しておくこと。循環式給水器のタンク容量(通常1.5-2L)なら余裕だが、皿から飲む場合は蒸発や倒す可能性を考慮して多めに用意する。
ペット見守りの全体構成図――Hub 2を中心に組み上げる

ここまで紹介したデバイスを、Hub 2を中心に統合する。全体の構成は以下のとおりだ。
SwitchBot Hub 2(中枢)
├── 見守りカメラ Plus 3MP(映像確認)
├── 温湿度計プラス(室温・湿度モニタリング)
├── プラグミニ ×2台(給水器 + ヒーター/サーキュレーター)
├── 開閉センサー ×2台(玄関 + 窓)
└── ボット(換気扇/給湯器スイッチ)
連携シーン一覧(最低限これだけ設定すれば安心):
| No. | シーン名 | 条件 | アクション |
|---|---|---|---|
| 1 | 夏・冷房ON | 温度 ≥ 27℃ | エアコン冷房 25℃ |
| 2 | 夏・冷房OFF | 温度 ≤ 23℃ | エアコンOFF |
| 3 | 冬・暖房ON | 温度 ≤ 18℃ | エアコン暖房 22℃ |
| 4 | 冬・暖房OFF | 温度 ≥ 25℃ | エアコンOFF |
| 5 | 危険温度アラート | 温度 ≥ 30℃ | プッシュ通知 |
| 6 | 玄関開放アラート | 開閉センサー開 + 5分経過 | プッシュ通知 |
| 7 | 夜間足元照明 | 人感センサー検知 + 21-6時 | テープライト30秒点灯 |
SwitchBotの全製品おすすめランキングでは、デバイスの優先購入順を解説している。まずHub 2とカメラから始めて、必要に応じて追加していくのが無理のない進め方だ。
予算別おすすめセット――3段階で始める

いきなり全部揃える必要はない。優先度の高いものから段階的に追加していくのが、出費を抑えながら安心感を高める賢い方法だ。
ミニマムセット: 11,960円
| 製品 | 価格 | 用途 |
|---|---|---|
| 見守りカメラ Plus 3MP | 3,980円 | 映像確認 |
| Hub 2 | 7,980円 | エアコン制御・ゲートウェイ |
| 合計 | 11,960円 |
Hub 2には温湿度センサーが内蔵されているので、別途温湿度計を買わなくてもエアコンの自動制御が可能。ただし精度は温湿度計プラス(スイス製Sensirionセンサー)に劣り、設置位置もHub 2の場所に制限される。「まずは試してみたい」人向け。
スタンダードセット: 16,720円
| 製品 | 価格 | 用途 |
|---|---|---|
| 見守りカメラ Plus 3MP | 3,980円 | 映像確認 |
| Hub 2 | 7,980円 | エアコン制御・ゲートウェイ |
| 温湿度計プラス | 2,780円 | ペット近くの正確な温度測定 |
| プラグミニ | 1,980円 | 給水器の遠隔管理 |
| 合計 | 16,720円 |
温湿度計をペットの生活エリアに設置できるので、エアコン自動制御の精度が上がる。プラグミニで給水器も管理できる。多くの飼い主にとって、このセットが費用対効果の最適解。
フルセット: 26,160円
| 製品 | 価格 | 用途 |
|---|---|---|
| 見守りカメラ Plus 3MP | 3,980円 | 映像確認 |
| Hub 2 | 7,980円 | エアコン制御・ゲートウェイ |
| 温湿度計プラス | 2,780円 | 正確な温度測定 |
| プラグミニ ×2 | 3,960円 | 給水器+ヒーター |
| 開閉センサー | 2,980円 | 脱走防止 |
| ボット | 4,480円 | 物理スイッチ操作 |
| 合計 | 26,160円 |
脱走リスクの高い猫の飼い主、または多頭飼いの家庭には、開閉センサーとボットまで含めたフルセットを推奨する。月あたりに換算すると(2年使用想定で)約1,090円。ペットシッターの1回の料金より安い。賃貸住まいの場合は賃貸スマートホーム化ガイドで設置制限の確認も忘れずに。Hub 3を検討している場合はHub 3の全機能ガイドでHub 2との違いを確認しておくと良い。
SwitchBot製品は年に4回のAmazonセール(1月初売り、6月プライムデー、9月タイムセール祭り、11月ブラックフライデー)で20-30%OFFになる。フルセットをセール時に購入すれば20,000円を切る可能性がある。SwitchBotのセール情報とお得な買い方も参考に。
ペット安全チェックリスト――SwitchBot導入前に確認

SwitchBotのスマートデバイスは強力なツールだが、物理的な安全対策と併用して初めて効果を発揮する。デバイス導入前に以下のチェックリストを確認してほしい。
電源ケーブルの処理:
- カメラの電源ケーブルにカバーを装着したか
- Hub 2のケーブルはペットが届かない位置を通っているか
- 床を這うケーブルは全てモールで固定したか
設置位置の安全性:
- カメラはペットが倒せない位置に固定したか
- 温湿度計はペットの手(前足)が届かない壁面に設置したか
- プラグミニはペットが噛めない位置のコンセントに差したか
ソフトウェア設定:
- エアコン自動制御のシーンを設定し、テスト実行したか
- 危険温度のプッシュ通知を設定したか
- カメラの動体検知感度を「中」に調整したか
- 開閉センサーの通知をオンにしたか
物理的な安全対策(SwitchBotとは別に):
脱走・誤飲・感電はスマートデバイスだけでは防げない。以下の物理対策を併用すること。
- 窓の網戸に脱走防止ロックをつけたか
- ゴミ箱にフタがあるか(犬の誤飲防止)
- 電気コードに保護チューブを巻いたか
有毒物質やペットが飲み込む危険のある小物にも注意が必要だ。
- 有毒植物(ユリ、ポトスなど)をペットの手が届かない場所に移動したか
- 小さな異物(ゴムバンド、クリップなど)を片付けたか
よくある質問

Q1. SwitchBot見守りカメラはペットの動きに反応して通知が多すぎませんか?
初期設定のまま使うと通知が多くなりがちだ。対策は3つある。まず動体検知の感度を「中」か「低」にする。次にアクティビティゾーンを設定して、ペットが頻繁に通る場所を検知対象外にする。最後に「通知スケジュール」を設定して、外出時間帯だけ通知をオンにする。これで「本当に見たいとき」だけ通知が届く。
Q2. Hub 2の温湿度センサーだけでエアコン自動制御はできますか?温湿度計プラスは本当に必要ですか?
Hub 2内蔵のセンサーでも自動制御は可能だ。ただし2つの制約がある。ひとつはHub 2の設置場所がコンセント近く(壁面や棚の上)になるため、ペットの生活エリアの温度と乖離する場合がある。もうひとつは精度で、Hub 2のセンサーは±0.4℃、温湿度計プラスは±0.2℃。ペットの適正温度帯が狭い短頭種やシニアペットの場合は、温湿度計プラスをペットの近くに設置する方が安心だ。
Q3. 停電したらどうなりますか?
停電するとHub 2もカメラもエアコンも停止する。復電後、Hub 2とカメラは自動的にWi-Fiに再接続してシーンも復活する。ただしエアコンは機種によって挙動が異なる。「停電復帰時に自動再開する」設定があるエアコンは有効にしておくこと。停電時にスマホに通知が届く設定はないが、カメラがオフラインになった時点でアプリにオフライン通知が表示されるので、そこで気づける。
Q4. 多頭飼いの場合、カメラは何台必要ですか?
ペットが同じ部屋で過ごす場合は1台で十分だ(360度パンチルトで部屋全体をカバーできる)。複数の部屋にペットが分かれて過ごす場合は、部屋ごとに1台ずつ必要になる。SwitchBotアプリは4分割表示に対応しているので、最大4台のカメラ映像を1画面で同時に確認できる。SwitchBotカメラ全5モデル比較で用途別のベストバイを解説している。スマートスピーカーと連携すれば音声でカメラ映像をテレビに表示することも可能だ。
Q5. 猫がカメラを倒しませんか?
倒す。特に好奇心旺盛な子猫や活発な成猫は、カメラのパン・チルト動作音に反応して近づき、手を出す。対策は以下の3つ。壁掛けマウント(サードパーティ製がAmazonで500-1,000円)でネジ固定する。高い棚の上に設置して物理的にアクセスできなくする。カメラの周囲にペットが嫌う柑橘系スプレーを軽く吹きかける(ただし直接カメラにかけないこと)。
まとめ――最低限Hub 2+カメラから始めよう

SwitchBotを使ったペット見守りシステムの構成をまとめる。
最低限必要なのはHub 2と見守りカメラ Plus 3MPの2台、合計11,960円。 Hub 2でエアコンを自動制御し、カメラで映像を確認する。この2台だけで「留守中にペットが暑さで倒れた」「帰宅したら部屋が水浸しだった」というリスクは大幅に減る。
予算に余裕があれば、温湿度計プラスでエアコン制御の精度を上げ、プラグミニで給水器を管理し、開閉センサーで脱走を防止する。フルセットでも26,160円。ペットシッターを月2回頼むより安い。
重要なのは、スマートデバイスは「補助」であって「代替」ではないということだ。長時間の留守番はペットにストレスを与える。デバイスでリスクを最小化しつつ、可能な限り留守番時間を短くする努力は必要だ。ペットとの暮らしをテクノロジーでもっと安全に、もっと安心に。SwitchBotはそのための道具箱だ。
一人暮らしでのSwitchBot活用法やSwitchBotの全製品おすすめランキングも併せて読むと、ペット見守り以外の活用シーンも広がる。
参考文献

英語圏の獣医監修サイトと製品レビューサイトを中心に、以下の情報を参考にした。
- The Spruce Pets — Best Pet Cameras (2025)
- PetMD — Ideal Temperature for Dogs and Cats (2025)
- Wirecutter — Best Pet Cameras (2026)
日本国内の情報は以下を参照した。


